逆子治療


胎児の頭が上腹部にあり、産道からみて骨盤部が先進している状態を骨盤位(逆子)と呼びます。

骨盤位の経膣分娩は、分娩時間が遷延するなど母子ともに危険な状態になることがあるため、近年、日本では予定帝王切開を選ぶ産科医が増加する傾向にあります。


逆子





逆子に対するお灸の効果


骨盤位(逆子)の矯正に足部のお灸が有効であることは良く知られています。

科学的にもその効果は検証されており、「足部の特定のツボにお灸をすえると、子宮動脈や臍帯動脈の血流量が増加し、その結果、子宮筋が柔らかくなり胎動回数の増加が認められる」との報告があります。

一般に逆子になる妊婦さんは下腹部の張りが強く、また足の冷えが顕著にみられる傾向があります。

そのような状態では、おそらく赤ちゃんにとってはお腹の中が窮屈で、自由に動き回ることができない環境なのでしょう。

逆子治療で適切なツボの位置と刺激量でお灸をすえれば、お腹の張りが和らいで、胎動が盛んになることが実感していただけると思います。

※適切な「ツボの位置」と「刺激量」で施術することが重要なポイントです。





逆子治療開始の時期とは?


逆子が問題になるのは妊娠28週以降です。

胎児が大きくなるにつれて逆子が戻りにくくなることを考えると、妊娠28週以降、逆子治療はできるだけ早期に開始することが望ましいと言えます。



参考データ

  • 筑波技術大学保健科学部付属統合医療センター鍼灸外来が出した統計によると、5年8か月間143例において、逆子から正常位に戻ったのは88例(61.5%)で、初診時の週数が「31週まで」と「32週以降」では回転率が大きく変わることを指摘しています。

  • これまで医学中央雑誌に報告された逆子の鍼灸治療1663例のうち、その矯正率は83.1%であり、初診が妊娠33週までであれば鍼灸治療による回転率は高いとされています。




産婦人科では「そのうち戻りますよ」というスタンスで、妊娠28週あたりでは「逆子体操でも始めてみましょうか」という対応だと思います。

事実、逆子の頻度は妊娠28週未満で約30%、分娩時で3~5%と言われており、自然に戻ることも多いため、産科医がそのように指導するのも無理はありません。

ただ、産科医には「もし戻らなければ帝王切開」という選択肢があり、切実に自然分娩を希望する妊婦さんとの間で「逆子治療に対する温度差・意識の乖離」があるのもまた事実です。



臨月が近づくにつれて逆子の矯正は難しくなります。

逆子体操や張り止めの薬で効果がなく、切羽詰まって34~6週で来院される妊婦さんが多いのですが、少なくとも妊娠28週以降で2回の検診にわたって逆子が継続されている方は、できるだけ早期に鍼灸治療を開始されることをお勧めします。





当院の逆子治療


当院は不妊鍼灸で来院され、晴れて妊娠後に継続して通院される妊婦さんが多数おられるため、妊婦患者さんに対する治療経験が豊富にあります。

妊婦さんが心地よく受療できますよう、細心の注意を払って施術しておりますのでどうぞご安心ください。



治療の流れ

①診察   現状を詳しくチェック

お腹の張りや出血、お薬の有無など、重要事項を問診でお伺いした後、

・胎児の頭部の位置
・心音の位置
・お腹の蹴られる場所

の3点をチェックすることで現在の胎位を推察します。


②お灸治療   慎重かつ丁寧に施術します

クッションやタオルを使って妊婦さんがリラックスできる体勢になっていただき、温かい遠赤外線を足部に当てながら逆子治療のツボに手早くお灸をすえていきます。


③しばしの休憩   横向き姿勢でリラックス

治療後、より治療効果を高めるために、胎位を考慮した横向き姿勢で約15分間リラックスしていただきます。



治療の間隔・回数について

1~2回での改善を目指しておりますが、なかなか思うように結果が出ない場合もあります。

その場合、【週2回×2週間】を1区切りとして施術します。
(施術開始後、産婦人科での逆子チェック2回が目安)

1区切り治療を行い逆子の改善がみられない場合、赤ちゃんがその体位でいる何らかの理由があるものと考えて、治療は一旦中止します。

また、当院での治療可能な妊娠週数は【36週+6日】迄です。
あらかじめご了承ください。


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