【41歳でグレードAA】7つの良好胚を凍結|枚方市樟葉 はやし鍼灸整骨院

先日ご卒業された不妊鍼灸の患者さん。

初診時41歳、5ヶ月前には子宮筋腫の開腹手術も経験されています。

一般不妊治療での妊活が1年経過し、体外受精にステップアップするのを機に当院に来院されました。


初診から1ヶ月後の採卵では、グレード3の初期胚が1つしか採れず、新鮮胚移植したものの残念な結果に終わりました。

それから4ヶ月後(初診から5ヶ月)、2回目の採卵では、グレード1の初期胚が2つ、グレードAA2つを含む5つの胚盤胞が採れ、計7つの良好胚を凍結することができました。

病院で親身に接してくれていた培養士さんは、「奇跡の41歳、鍼のおかげやわ!」と言って喜んでくださったそうです。


その1ヶ月後、AAの胚盤胞を1つ胚移植し、無事陽性反応が出ました。


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30代後半から40代の不妊患者さんにとって、「良好な卵を得る」というのは非常に重要なテーマです。

卵胞が目に見えて大きくなるのは月経開始から14日前後ですが、実は卵巣内では「原子卵胞」という名前で半年以上前から徐々に成長しています。

中でも特に重要であるのが、卵胞を覆う膜が薄く、かつ急激に大きくなる時期、排卵の約120日前の卵巣周囲の環境です。

血流の影響を受けやすく、また血液からの栄養を最も必要とするその時期に、「神経や血管を介して卵巣周囲の血流改善を目的とした治療を施す」ということが大変重要になります。
(病院でよく出されるDHEAですが、採卵前3ヶ月間の服用を指示されることが多いのも同じ理由であると思われます)

「今月採卵があるので」と来院される患者さんも多いのですが、「ある一定の科学的根拠に基づいた治療」という観点に立てば、採卵3ヶ月~半年くらい前から治療を開始するのがベターであると言えます。


なお、不妊治療をされている40代の方は多くいらっしゃいますので、41歳で「奇跡の」という修飾語を付けるのはどうにも言い過ぎの感が拭えません。